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北紀人のひとり言

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2013年 02月 01日

『戦後史の正体』を読む/にしんの塩焼き

↓ 孫崎 亨 著/創元社 1575円/2012.8・・・昨年11月、図書館から借りて読んだ。
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考察
・わずか3カ月で22万部を突破したという。著者の孫崎氏は元外務省の情報局長、イラン大使まで務めた経歴の持ち主。その人が、高校生でも読める戦後史ということで、第二次世界大戦後の『アメリカからの圧力』を軸に、日本の戦後70年を読み解いたもので、知らなかった多くの事実を教えてくれる日本国民必読の一冊。

・日米関係について、『アメリカがクシャミをすれば、日本は風邪をひく・・・』 『・・同盟国で固い絆で結ばれている』 『日本はアメリカのポチ公・・・』など、もの覚えがついた頃から誰ともなく教えられ、認識してきたつもりだったが、これほどまでアメリカにコントロールされているとは驚くばかりだ。

・歴代の首相たちの中で、アメリカの意向に反する政策をとる『対米自主派』は、米政府があらゆる手段を用いて排除し『対米従属派』に交代させる。それに、新聞をはじめとするマスメディア、官界、政界、検察などが加担しているプロセスには、暗澹たる気持ちになった。

・例えば田中角栄首相は、中国と国交を回復したことからアメリカの怒りを買い、ロッキード事件で抹殺されたことは周知の事実。ほかにも排除された『対米自主派』として、重光葵(外務大臣)、石橋湛山首相、芦田均首相などが挙げられている。
福田康夫首相は、アメリカから無理な要求を突きつけられたのに対し、自ら辞任することによって拒否したことはエライ。

・NHKの連続ドラマ『負けて勝つ』の主人公 吉田 茂首相は、占領下でアメリカと闘った誇り高き政治家とされているが、資料をきちんと見ていくと、米国の言いなりだったとは意外だが、しょうがないか。
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↓ 夕食は『にしんの塩焼き』 『マカロニグラタン・ミートソース』 『ほうれん草のおひたし』・・・。にしんは今冬初めて食べた。
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ひとり言
・ひと口に言って『アメリカの意向』について論じることは、日本の言論界ではタブーとされているが、これを打ち破った著者の勇気に敬服したい。
・この本を読む前と読んだ後では、日米関係を見る景色がまるで違って見えてくるし、国会中継を見ていても茶番劇に見えるのが・・・。

by hokkininn | 2013-02-01 22:42 | 読書


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